ホーム » 投稿 » ドラマ » 『古畑任三郎』にはない魅力も…随所で光るバカリズムらしさとは? ドラマ『イップス』第1話考察&感想レビュー » Page 2

見守りたい、二人の変化

『イップス』
イップス第1話より ©フジテレビ

事前の予告では、「『古畑任三郎』を彷彿とさせる倒叙式の構成」という触れ込みだった今作。

確かに1話では、トリンドル玲奈演じる熱波師、“熱波界の魔法少女”こと電撃ウィッチ真尋が反社の元カレ・竹内(山口大地)を殺害するシーンが冒頭で描かれた。

しかし、1話を見る限り、この作品が重心を置いているのは犯人のドラマや事件のトリックではなさそうだ(1話では真尋がトリックとなる純水をどこかに隠し置いていたのも、一人で水風呂の水を差し替えるのも、さぞ大変だっただろう)。

形としては『古畑』と共通しているけれども、やはりこのドラマで見守っていくべきはミコと森野のバディが事件を通じて「イップス」を乗り越えていくさまだろう。

かつてアイドルとして鳴かず飛ばずだったが、熱波師として居場所を見つけ、それを失いたくない一心で犯行を犯してしまった真尋。「もう、私の人生終わりですよね」と涙をこぼす真尋にミコは「もがき続けたら絶対にリスタートできるはず」と森野にも言った言葉を伝え、弁護士である弟(染谷将太)を紹介する。

ミコは森野や犯人のリスタートを応援しながら、自分がリスタートをする道を探っていくのだろう。

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