「過去の自分から教えてもらう機会が増えた」
今後は意外性のある役にチャレンジしたい
―――今までご出演された作品を観返しますか?
「しないです(笑)。でも『少女邂逅』と『街の上で』は観返したかな。『少女邂逅』は自分で観ていて、『下手だな』と思う部分もありつつ、初心に返るつもりで。『街の上で』は自分では何も出来なかったという印象が強くて、しばらく観返せなかったんですけど、去年くらいに『観返してみるか』と決心し、薄目で観ました(笑)。かつて受けたインタビューを読み返す機会もあったりして、最近は、過去の自分から教えてもらう機会が増えましたね」
―――興味深いお話です。具体的なエピソードを教えて下さい。
「細かいことは思い出せないですけど、過去に掲載されたインタビューを読み返すと、物おじせずに、質問に対して正直な気持ちを答えている自分がいるんですよ。最近は周囲からの見え方を気にする部分もあったので、“怖いものなし”といった感じで受け答えしている自分の言葉に触れて、『ええやん!』と学ぶことがありましたね(笑)」
―――本作をご覧になってどのような感想を持ちましたか?
「撮影前から、監督やスタッフさん達と話し合いを重ね、シナリオを改稿する上でポイントの一つになっていたのが、“莉奈が嫌な人に見えてしまうことがないように”ということでした。初見時は、私の芝居の塩梅で、観る人によっては嫌なキャラクターに捉えられてしまうのではないかと、不安になりましたが、試写会を行ったところ、『莉奈に何があったんだろう』と、想像力を働かせながら観てくださる方が沢山いて、嬉しかったですし、ホッとしました」
―――今後やってみたい役柄はありますか?
「自分でも制御出来ない、我ながら恐ろしいと思うくらい動物的なエネルギーを私生活でも芝居でも感じる時があって、そういう衝動が活かせるような役柄…。葛藤する気持ちが描かれているのであれば、一度は人を殺めてしまう役にもチャレンジしてみたいです」
―――まさかのお答えでした(笑)。でも、演じがいはすごくありそうですね。
「葛藤ありきですけど、そういう役はやってみたい。とにかく意外性のある役にチャレンジしてみたいですね!」
映画『生きててごめんなさい』は、2月3日(金)よりシネ・リーブル池袋、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開。
(取材・文:福田桃奈)