「見つめ合う」シーンで感じた倉科カナの印象

写真:武馬怜子
佐藤寛太 写真:武馬怜子

ーーー世良は彩江子(さとうほなみ)の恋人でありながら、愛里紗(倉科カナ)のことも気になっていきます。2人との関係性について、それぞれと接するシーンで演技のモードをどのように変化させるのか、苦労した点などをお聞きできますか? 

「特に苦労したということはなく、世良は自分の感情に蓋をすることができないキャラクターだと感じました。 愛里紗に対して直接『好き』と言葉で伝えることはないのですが、作品の中では彼のほんのわずかな感情の変化が行動や視線に出ていて、そこに彼の欲望や本当の気持ちが表れている気がします。

愛里紗とのシーンでは、言葉ではなく行動で気持ちが出てしまう。『あ、この人を喜ばせたい』と思って動いていたので、僕もその場その場の気持ちに正直に演じました」

ーーー愛里紗を演じられた倉科カナさんの印象を教えてください。最初の印象と撮影後に変わったことはありましたか?
 
「倉科さんは、僕が役者を始める前からテレビで見ていた方。明るい笑顔の印象が強かったのですが、お会いしてもそのイメージは変わらず、自分が思っていた通りの方でしたね。ただ今回のドラマでは、僕が愛里紗を見ているシーンが多くて、脚本に『…』、『見つめ合って』と書いてあるシーンでは、『今この人は何を考えて見ているんだろう?』と考えたり、『え、どう思ってるんですか?』と思わず尋ねたくなるような瞬間が何度もありました」
 

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