世界を驚かせた日本発の列車パニック
オリジナルの特徴としては、犯人側のリーダーを大スターの高倉健が演じたこと。そのため、犯人側の事情も細かく描かれ、サスペンスでありながら最初から犯人が分かっているというものになった。
そんな犯人側の視点も含めて2時間半を超える上映時間をたっぷり使って犯人側、警察、そして国鉄職員の3つ視点に大がかりな特撮を組み込んだ超大作として仕上がった。公開当時、国内の興行はそこまで伸びなかったが海外では『The Bullet Train』のタイトルで公開され高い評価を受けた。
1994年のキアヌ・リーヴス主演の『スピード』の元ネタであることは有名であり、また伊坂幸太郎の「マリアビートル」をブラッド・ピット主演でハリウッドが映画化した際のタイトルはまさにそのままの『ブレット・トレイン』(2022)であった。
そんな、今やクラシックの名作となった『新幹線大爆破』が50年ぶりNetflixオリジナル長編としてリブートされる。メガホンを取ったのはオリジナルをオールタイムベストに挙げるほどの大ファンである樋口真嗣監督だ。
ドラマと特撮を絡めて大作を作り上げるということでは日本でも1.2を争うほどの腕と実績の持ち主であり、盟友・庵野秀明と組んだ『シン・ゴジラ』(2016)や『シン・ウルトラマン』(2022)はもちろんリメイク版の『日本沈没』(2006)も手掛けている。
この『日本沈没』で組んだのが今回のリブート版で主演を務める草彅剛。約20年ぶりのタッグとなった。