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ひどい? 面白い? 映画『わたしの幸せな結婚』俳優・目黒蓮はどこが凄い? 忖度なしガチレビュー【あらすじ 考察 評価】

text by ZAKKY

顎木あくみの小説を、「Snow Man」の目黒蓮と女優の今田美桜共演で実写化した映画『わたしの幸せな結婚』が公開中だ。明治・大正をモチーフにした架空の世界を舞台に「異能バトル」が展開される異色の恋愛映画となっている。今回は、大ヒット公開中の本作の見どころと、主演・目黒蓮の魅力を徹底解説。忖度なしのガチレビューをお届けする。(文・ZAKKY)

レトロな日本を舞台に異能バトルが繰り広げられる…。
現代のブームを巧みに取り入れた構成に唸る

ヒロイン・美世を演じた今田美桜【Getty Images】

原作未読の人からすれば、タイトルだけ見ると、ストレートな恋愛映画をイメージするかもしれない。しかし、その予想は冒頭から快く裏切られる。

本作は、明治~大正時代の日本をモチーフにした架空の世界を舞台に、「異能」を持つ者、持たない者が心を通わせ合うプロセスを丁寧に描く一方、「異能」を駆使したバトルが縦横無尽に展開される、なんとも奇想天外なストーリーとなっているのだ。

昨今、若者たちの間で和装などの「レトロブーム」が来ている。また、本作が描く「結婚から始まる恋愛」というテーマは、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』などでも描かれ、若年層のドライな恋愛観・結婚観と親和性の高いものだ。また、本作ではそれに加え、マーベル作品さながらの「ファンタジックバトル」も組み合わせており、現代の流行を巧みに網羅した作品となっている。

物語は「異能」の家系に生まれながら、その能力を受け継ぐことができなかった斎森美世(今田美桜)の半生を振り返るところから始まる。彼女は親にも愛されず、能力を開花させた異母妹・香耶(高石あかり)からは、使用人のように扱われていた。

そんな中、唯一の味方だった幼馴染・辰石幸次(小越勇輝)も、香耶と結婚し、斎森家を継ぐことに。一家の除け者になった美世は、陸軍対異特殊部隊部隊長であり、「異能」の能力を持つ久堂清霞(目黒蓮/Snow Man)の元に政略結婚させられることになる。

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