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2人の心が通じ合う食事シーンに注目
原作者のこだわりをくみ取った見事な映像に感嘆する

清霞は、世間では冷酷無比の男として知られており、これまでも婚約者候補であった女性たちは3日と持たずに逃げ出している。当然のごとく、美世にも最初は冷たい。

「ここでは私の言うことに絶対従え。出ていけと言ったら出ていけ。死ねと言ったら死ね」といった、今からすると、コンプライアンスに引っかかりまくるような、苛烈な言葉を投げかける。

しかし、「旦那様」である清霞に忠誠を誓った「嫁」である美世は、怯えながらも、献身的な心遣いを続ける。そして、2人は徐々に心を通わせてゆくことになる。

この辺りの描写が淡々としているのだが、2人の心の機微を繊細に捉えており、好感が持てる。繰り返し描かれる2人で食事をする場面を例に挙げよう。最初は、美世の作る料理に箸が進まない様子を見せていた清霞だったが、シーンを重ねるごとに、食事に舌鼓を打つ様子が丹念に描かれるのだ。

また、料理は決してアップでは映し出されないが、とても美味しそうに映されており、カメラワークに制作陣のこだわりが感じられる。ちなみに、原作者の顎木あくみは、文章によって料理の美味しさを表現するのに苦心したと語っている。その意味で、本作の製作陣は実写化にあたり、原作者の意図をしっかりくみ取って、映像に定着させることに成功していると言っていいだろう。

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