『君の名は。』 【ネタバレあり】あらすじ
しばらく経つと、入れ替わり現象はパタリとなくなる。瀧は三葉のことが心配になり、友人と共に三葉の住む岐阜県糸守町を訪れるが、この町は3年前に隕石衝突の影響で消滅していた。さらに、その際に三葉も死亡していた。瀧と三葉の入れ替わりにはタイムラグがあったのだ。
瀧はもう一度三葉と入れ替わるため、三葉がバイトをしていた神社に向かい、御神体に祈りを捧げる。瀧はその場で意識を失い、目覚めると三葉と入れ替わっていた。その日は隕石衝突の前日である。
三葉に成り代わった瀧は、友人たちと共謀し、糸守町の住人を避難させるために行動を起こす。しかし、町長である三葉の父・俊樹は娘の警告を絵空事だとして、まともに取り合ってくれない。瀧は三葉本人であれば俊樹を説得できると思い、瀧の体と入れ替わった三葉に会いに行く。
三葉は御神体のある神社の祠の中にいた。瀧の体で目覚めた三葉は、糸守町が隕石衝突によって跡形もないことにショックを受ける。すると、どこからともなく瀧の声が聞こえてくる。黄昏時のわずかな間、瀧と三葉は時空を超えた出会いを果たす。その際、2人はそれぞれの手にメッセージを書き込むのだった。
三葉は自分の体に戻った。隕石衝突が間近に迫る中、仲間と共に町民を避難させるべく奔走。父を説得するために役場に向かう途中、足がもつれて転んでしまう。すべてを諦めかけた三葉だったが、自身の手に書かれた「すきだ」という言葉に奮い立たされ、立ち上がり再び走り出した。
それから時が流れ、大学3年生となった瀧は就職活動に追われる日々を送っている。糸守町は三葉の決死の働きかけにより、隕石衝突によって誰一人犠牲者を出すことがなかった。三葉は東京で暮らしている。2人はすっかり入れ替わりのことを忘れていた。しかし、心の奥底ではお互いのことを思い合っており、モヤモヤとする日々を送っている。
そんなある日、瀧は電車の中で向かいの車両に乗る三葉の姿に目を奪われた。一方の三葉も瀧のことを見つめており、両者は次の駅で降車し、互いを求めて走り出す。とある神社の階段で落ち合った2人は、声を揃えて「君の名は?」と名前を尋ね合うのだった。