ホーム » 投稿 » 日本映画 » 劇場公開作品 » 「良いアクションとは何か?」物語性のある動きを構築。現役のアクション監督・園村健介、独占ロングインタビュー【後編】 » Page 4

「阪元裕吾監督は人間を見る目が鋭い」
『ベイビーわるきゅーれ2』撮影現場のエピソード

©2023ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー製作委員会

―――『ベイビーわるきゅーれ2』は阪元監督との2度目のタッグ作となりましたが、園村さんから見た、阪元監督の印象を教えてください。

「人間を見る目が非常に鋭く、キャラクターを造形するセンスが飛び抜けて優れている方だと思います。

阪元監督の演出を見ていると、シナリオを読んだ時には見えてなかったキャラクターの個性が高い解像度で立ち上がっていくような感覚を覚えることがあります。そういう感覚は今まで味わったことがなかった。素直に感動しますね」

―――現場での仕事の進め方についても伺いたいと思います。『ベイビーわるきゅーれ2』には銀行を舞台にした銃撃戦のシーンがあります。この場面で髙石あかりさん演じる“ちさと”は終始無表情ですが、アクションシーンにおける表情の芝居やリアクションの濃淡などは、映画監督とアクション監督のどちらが演出されるのでしょうか?

「アクションシーン中の細かいお芝居の演出に関しては、映画監督それぞれのスタイルによって進め方は異なるのですが、阪元監督の場合、指示をする際は直接役者さんに言葉をかけるのではなく、一度僕を通してくださることが多いです。

僕のスタンスとしては、基本的に監督の仰ることは絶対だと思っているので、監督から出てきた意見に反論することはせず、前向きな形で取り入れるようにしています。僕の方が年齢はずっと上なので、気を使ってくださっている部分もあるのかもしれません」

1 2 3 4 5 6
error: Content is protected !!