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音がうるさすぎ? テレビ的な演出にゲンナリ…。
映画としては欠点も

橘日向役の今田美桜Getty Images

…と、ここまで書いたのは、あくまで一般的な意見だ。では、肝心の私の意見はといえば、普段この手の映画を見慣れていないからかもしれないが、ノレなかったというのが正直なところだ。

以下では、この映画の「良い観客」ではないだろう私の、正直な感想を記しておく。

まず、はじめに言いたいのは、音がうるさすぎるということ。それも、私がみた映画館では、スピーカーの仕様のせいかかなり割れており、途中で思わず耳を塞いでしまうシーンもあった。音はいたずらに大きければ良いというものではない。

冒頭で主人公が自分の心のうちを話すといういかにも「テレビ的な演出」もいただけない。漫画原作でありがちだが、過度にコミカルに寄せると、演技がぎこちなくなってしまう。こういった演出に感情移入できる観客もいるのかもしれないが、この時点で私の心は離れてしまった。

極め付けは、前半のヒナタが乗った車が、東京卍會の手で爆破されるシーンだろう。このシーンは、原作にもアニメにも登場する前半のクライマックスシーンだが、実写化するとなんともチープな印象が際立つ。

また、このシーンは車外にいたタケミチが車内のヒナタに駆け寄り抱きしめるという「そんなわけねーだろ」な展開が見どころだが、北村匠海もこの「そんなわけねーだろ」を納得させるだけの演技ができていない。

これは役者の責任ではなく、演出側の責任である。

とはいえ、そんな私も、後半の展開には手に汗を握ってしまった。おそらく、頭を空っぽにして映画館に行けば楽しめること間違いないだろう。

(文・柴田悠)

【作品情報】
『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 運命』
監督:英勉
原作:和久井健
脚本:高橋泉
キャスト:
タケミチ:北村匠海
ドラケン:山田裕貴
ナオト:杉野遥亮
ヒナタ:今田美桜
キヨマサ:鈴木伸之
三ツ谷眞:栄田郷敦
半間:清水尋也
アッくん:磯村勇斗
場地:永山絢斗
一虎:村上虹郎
千冬:高杉真宙
キサキ:間宮祥太朗
マイキー:吉沢亮
真一郎:高良健吾
配給:ワーナー・ブラザース映画
2023年製作/90分/日本
公式サイト

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