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相撲の知られざる魅力を再発見させてくれる

Netflixシリーズ「サンクチュアリ -聖域-」独占配信中
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主人公・小瀬の言葉数が少ないのもポイントだ。本作では「ボケ」と「ツッコミ」を基調とする、日本特有の笑いの手法を用いず、主人公の感情の変化を、笑いを交えつつ、ストレートに描いており、いかにもわかりやすい。

また、シンプルに、日本の国技である相撲を題材にしているという点も、海外の視聴者に訴求した理由の一つだろう。本作は、伝統という神秘のベールに包まれていた相撲というスポーツのステレオタイプを壊し、知られざる魅力を再発見する契機を与えてくれる。

作品を通して相撲、ひいては、日本文化に対する理解を深めるコンテンツとしてのポテンシャルを秘めているのだ。

配信開始から1カ月以上経ったが、海外のみならず、日本国内でも興奮の声は止まない。

人気漫画『GANTZ』の作者の奥浩哉は、Twitterにて「Netflixのサンクチュアリ、メチャメチャ面白い!これ、漫画でこの味出せる人がいたら大ヒットするだろうな。しかし、一ノ瀬ワタルさんハマり役だなー!まだ半分しか観てないけどシーズン2作ってくれー最後まで絶対観たい!」とツイート。

お笑い芸人の有吉弘行もラジオにて本作について言及するなど、その人気は拡大していく一方だ。
物語はこれから更に面白さを増していくことだろう。シーズン2に大きな期待がかかる。

(文・吉田健二)

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