改変ポイント②決戦前にバルハラの襲撃シーンがある
稀咲の自作自演? 挿入意図を考察
『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編–決戦』では、原作にはない、映画オリジナルシーンも随所に差し挟まれている。その中の一つが、「血のハロウィン」前に稀咲率いる東卍参番隊への、バルハラの雑魚たちによる奇襲シーン。
このシーンは、タケミチが稀咲を止めるために参番隊の元を訪れる最中に描かれるが、この場面で稀咲は、タケミチに対し「お前は逃げろ」と促し、ヒーローさながらの活躍を見せる。
さらっと見逃してしまいそうなシーンだが、この場面をわざわざ導入した意味を考えると、意外と難解である。とはいえ、以下のような仮説は立てられる。
・バルハラと東卍の対立をさらにエスカレートさせるための、稀咲の自作自演の行為だった
・稀咲にとってもバルハラの襲撃はサプライズだったが、タケミチがたまたまそこにいてくれたので、「俺は味方だ」と思わせることを閃き、彼を逃がした
いずれにせよ、劇中で真相が明かされるわけではないため、真実は藪の中だ。しかし、個人的にはこのパートを入れることによって、決戦前の中だるみを防ぎ、その後に描かれる稀咲の手のひら返しのインパクトを高めることに寄与していると感じた。