改変ポイント④三ツ谷が満身創痍で決戦に参加する
意図不明だった前作の改変の狙いが明らかに
原作では最初から「血のハロウィン」抗争に参加している三ツ谷。しかし、今作では、頭に包帯を巻いた状態で途中から参戦する。これは、前作『東京リベンジャーズ2‐-運命』にて、バイクの走行中、バルハラに襲われているからだ。
そもそも、上記の三ツ谷が怪我をするシーン自体が映画オリジナルのエピソードであり、前作を観た際に、なんだこの改変は? と若干怪訝に思ったものだが、この伏線だったかと、思わず膝を打った。
原作では、抗争の最中、ビビって腰が抜けていたタケミチは、敵から攻撃を受けたところを、危機一髪で三ツ谷に助けられる。そして「お前も弐番隊の一員だろーが!」と喝を入れられることにより、タケミチは「かかってこいや!この抗争は俺が終わらせるんだ。俺が全員ぶっとばす!」と奮い立つ。
タケミチのシャウトにより、東卍全員の士気が上がるわけだが、三ツ谷に前作で怪我をさせておき、完治してないのに抗争に途中参戦させることで、一瞬でタケミチの成長を促す三ツ谷というキャラクターにドラマが生まれ、シーンの密度が濃くなったと思うのだ。
さらに、それまで周囲を守ることに徹していたドラケンが放つ、「こいつらを守る必要なんてなかったな。目、覚めたぜ、たけみっちー」といったセリフも、満身創痍の三ツ谷が駆けつけたことによってさらに映える結果となった。