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「ちょっとだけ役者として成長したかな」令和のグラビア女王・沢口愛華、主演映画『札束と温泉』について語る。独占インタビュー

text by ZAKKY

作家・ゲームクリエイターとしても活躍する川上亮がメガホンをとった『札束と温泉』が6月30日より公開される。修学旅行で温泉宿を訪れた女子高生たちが、同じ宿に泊まるヤクザの愛人が所持する札束を発見したことをきっかけにして珍騒動が繰り広げられる。今回は、そんなドタバタ劇の主人公である高梨リサ役を演じた、沢口愛華さんにお話を伺った。(文・ZAKKY)

「人間観察が癖なんです」
素の性格を活かした役づくり

写真:宮城夏子
写真宮城夏子

―――ご自身の癖やプライベートな行動などで、リサの役作りに役立ったことはありますか?

「私は意識しているわけではないのですが、人間観察が癖なんです。知人でもそうですし、例えばカフェで、隣りのテーブルにいる人の行動をついつい見てしまったり。リサも周囲の人を俯瞰で客観視しているキャラクターだと思うので、今思うとですけど、そういった部分は役に立ったかなと思います」

―――逆に意識的に演じた部分は?

「リサは役割で言えば、“ツッコミ”なんですよね。特にひかるに対しては。で、恵麻、美宇に対しても基本その立ち位置なのですが、人によって温度感を変えようとは意識しました。一般的な高校生の人間関係というのも、自然とそうなっていると思うんですよね」

―――なるほど。日常では誰もが多かれ少なかれ、相手によって無意識にモードを変えていると。

「ええ。しかも、リサは4人の中でいわゆる一番“普通の子に近い女子高生”だと思うんです。そういった子だからこそ、相手によって接し方が変わるのは、ごくごく当たり前のことなのではないかと思いながら、演じました。

一方で、例えばひかるには、元々は優しく接していたのに、徐々にそれが消えていき、冷たくなってしまうなど、キャラクターの心境の変化を演じるのは難しかったです」

―――深いですね。

「私、読書が趣味なのですが、最近、太宰治と江口渙(戦前から戦後にかけて活躍した小説家)の関係性など、文豪に関する研究書を熟読していまして。こじつけかもしれませんが、人間観察が好きなわりには、人間関係を築くのが苦手な私にとっては、そういった趣味が自分のプラスになっていくのではないかと思っています。

今後は、かつての文豪が書き残したような、時の流れと人物の感情が、ゆったりと変化してゆく物語の役にもチャレンジしてみたいです」

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