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「事前にイメージしていた間やテンポ感を超えていた」
最も気に入っているシーンとは

撮影:宮城夏子
撮影宮城夏子

―――特に影響を受けた漫画はありますか?

「ここでマニアックなタイトルを出せれば良いのですが、ものすごく普通でした。世代的に『キン肉マン』や『ドラゴンボール』は、普通に好きでしたし、最近ですと、『ブルーロック』ですかね。これは、普通のサッカー漫画ではあるのですが、キャラの使い回しが見事個性が各々とても豊かなんですよ。

敗北したキャラが物語から脱落せず、常に味方になったりまた敵になったりする。そのサイクルが異様に早いこの間まで敵チームだったやつが味方になるなど、王道の胸熱展開もしっかりと盛り込まれています」

―――今のお話を聞いて、今作における女子高生組の1人・ひかる(小浜桃奈)と、借金の取り立て人である遥(佐藤京)が、絡んでゆくうちに段々と仲良くなってゆく様は、そんな展開に近いのかなと思いました。

「ああ、まさにそうですね!うん、彼女たちの絡みは、一番気に入っているシーンでもあるんですよ。2人の演技は、事前にイメージしていた間やテンポ感を超えていて、すごく心地よかったですね」

―――あと、準主人公とも言える恵麻(糸瀬七葉)の現実にはありえない存在感も、漫画っぽいですよね。

「そうですね~。彼女なりの理由は色々とあるとはいえ、いくら強気なヤンキーみたいな女子高生とはいえ、ヤクザの愛人からお金盗んで、ずっと堂々としているんですからね。いわゆる、チートキャラです(笑)」

―――そのようなキャラクター像を作る上で、漫画からの影響は大きいと。

「そういうことですね。ただ、今作はジャンルで言うと、クライムコメディーではありますが、似たようなテイストの漫画に影響を受けたということは、特にはないと思います」

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