眞栄田郷敦(三ツ谷)は一番再現度が高い?
『1』における最初の集会のシーンで初登場。東卍二番隊隊長であり、創設メンバーの1人。チームでは参謀的な存在で、みんなのまとめ役だ。実は、ファンの間で、眞栄田郷敦は一番再現度が高いと言われており、それには頷ける。髪形といい、顔立ちといい、キリッとした声色といい、どう考えてもイメージ通りだ。
彼は原作でもそうなのだが、序盤はマイキーやドラケンの脇にいるが、大きな見せ場はない。しかし、どこか気を引くキャラであり、仲間同士の小競り合いのストッパー役を買って出たり、タケミチの良き理解者として彼の登場シーンを楽しみにしていた読者も多いはずだ。
眞栄田は、前述した三ツ谷の役回り、存在意義をとてもよく理解した上で演じていたように思える。地味すぎず、目立ちすぎずと言ったところだろうか。メビウスとの戦いが始まる前の両者が対峙するシーンにおいて、メビウスの1人が「二番隊の三ツ谷だ。あいつはつえーぞ」と、ぽろりと言うシーンがあるのだが、これはコミック通り。ちゃんとこうした細かいセリフも再現し、三ツ谷の強さをさりげなく説明してくれると、原作ファンは実に嬉しいものだ。脇役にもちゃんと目配せが行き届いている。
また、『運命』では、原作にはない追加シーンとして、メビウスに襲撃され、頭に怪我を負ってしまう。しかし、これが『決戦』で活きてくる。原作ではバルハラとの最終決戦に最初から参加していて、劣勢なタケミチを見て、助けに入るのだが、映画版では、怪我で不参加と思わせておいて、タケミチのピンチの際に颯爽と現れる。物語を盛り上げる素晴らしいアレンジであり、『決戦』における眞栄田の一番の見せ場であると言っても過言ではないだろう。