長澤まさみ(楊端和)は原作ファンも納得の女帝ぶりを披露
楊端和は、山民族の女王であり「山界の死王」と呼ばれる。女性でありながらその武力は圧倒的であり、幾多の山民族を統合していく。しかし、羌瘣同様、楊端和が女性であったという史実はない。
ここでも、原作者・原泰久の“素晴らしき悪知恵”が働いたのであろう。「楊端和も女性にしてしまえ!」と。奇策は見事に功を奏し、原作における彼女の人気はうなぎ上り。数多の個性派キャラを擁する漫画『キングダム』において、5本の指に入る人気キャラとなっている。
楊端和を演じた長澤まさみも、他作品でみせるコケティッシュ(色っぽいさま)な佇まいとは異なる、力強い演技をみせ、原作ファンから支持を得ることに成功。役者としての色気は健在で、役柄である女王たる風格も含め、観客を魅了する。
持ち前の美貌だけでなく、彼女の確かな演技力・表現力を堪能できるという点で、原作ファンのみならず、彼女のファンにとっても満足のいく配役なのではないだろうか。
ちなみに、楊端和は、最新作の終盤にも登場し、次作への導き手ともなっている。長澤まさみ株の高騰は、まだまだ続くであろう。