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「数学的な思考を試されるストーリーに触れた時に感動が生まれる」
ご自身の趣味について

(C) 2022threads of blue 製作委員会
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―――哲学的というお話が出ましたが、哲学って根本は数学的という見方もあります。お話を聞いていて、佐藤さんは数学や物理学なども好きなのではと、感じたのですが。

「ああ、好きですね! まさか、ここでそっち方面のお話が出てくるとは、嬉しいです(笑)。ギミックを解き明かす『謎解き』が、それ系の映画鑑賞のみならず、マーダーミステリーゲームなどがとにかく大好きで。数学的な思考を試されるストーリーを観る・解くという頭を使った後に、すごく私の中では感動が生まれるんです」

―――俳優業的にも、役に立っていますか?

「そうですね。数学でなくとも、ちょっとした豆知識でも然り、引き出しは多ければ多いほどいいと思うんです。どんな役でも、自分の知ってるところから理解できる部分を増やしていけるわけですから」

―――影響を受けた映画はございますか?

「今作とも通じる部分があるのですが、フランソワ・オゾン監督の『スイミング・プール』(2003)ですね。

ミステリーなのですが、映像表現の中で、何ができるかを挑戦している映画なんですよ。いきなりカメラが、ある部屋のパソコンに寄っていったりとか。それでいて、セリフなどでは多くを語っておらず、観る側に判断を委ねているという。今作の縁の役に私がのめり込んだのも、そのような世界観が元々好きだったんだなと」

―――好きな漫画があったら、教えてください。

「『神風怪盗ジャンヌ』という少女漫画です。変身アクションものなのですが、大人になってから読むと、さらに面白いですよ。『エヴァンゲリオン』の少女版みたいな感じで、主人公の葛藤に共感できるんです」

―――さて、佐藤さんは、プロデューサーとしての肩書もお持ちですか。

「いやあ、まだまだ、これから始めるところなんですよ~。独立して個人事務所を設立したのですが、裏方としても映画に関わっていきたいと思いまして」

―――ますます、忙しくなりますね。

「でも、私はオンオフがはっきりしていて、撮影の休憩中でもすぐに寝られて機能停止ができるんですよ(笑)。あと、大好きな柑橘系の香水の香りを嗅いで、節々でリラックスしているので、心身には、気を使っていますよ!」

―――安心しました(笑)。今後のご活躍にも注目させていただきます!

(取材・文/ZAKKY)

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