「お互いアンとアイナについて考えた」
役作りについて
ーー一見正反対な2人だけど、同じ経験をしてきた2人というのが見えました。読み合わせの時から監督の演出があったそうですが、ご自身の中ではどのように役作りをしましたか?
渡邉「私は全員のセリフが覚えられるくらい沢山台本を読みました。お風呂の中で練習したり、学校に行く道中1人で喋ってみたり、あとはアンみたいに上手く喋れない人の動画を観て勉強しました」
角「ただ笑顔でいるだけではアンは心を開いてくれないだろうなって思って、悩んでいることをつい話したくなっちゃうような優しい笑顔や話し方を練習したり、2人でビデオ通話で一緒に演技して合わせたりしました。撮影の移動時中には、アンとアイナを逆で演じてみたりしたので、そこで『こういう演じ方もあるんだ』と気付けたり、お互いアンとアイナについて考えてました」
ーー逆で演じてみた時に、具体的にはどんなことに気付きましたか?
角「私はセリフの間を空けずに発することが多かったのですが、心結ちゃんは間の持たせ方が凄く上手なので、『このくらい空けててもおかしくないな』とか、『逆にこのくらい空けてた方がアイナは考える時間があるな』とか、とても勉強になりました」
渡邉「ありがとう」
ーー渡邉さんは何度も脚本を読まれたとのことですが、読み進めていくうちに台本の第一印象から変化したことはありましたか?
渡邉「そんなに印象は変わってないです。ただ、最初はイジメられて声が出なくなったと思ってたんですけど、アンは気持ちを伝えるのが少し苦手なだけなんだなと。あと器用で何でも出来るお姉ちゃんと比べられたりして、だんだんと声が出せなくなったんだろうなと思いました」
ーー本作の役で共感できる部分はありましたか?
角「アイナは実は自分のことをあんまり語ってなくて、聞き役なんですけど、私も相談するよりもされることの方が多くて、自分で言うのもなんですけど聞き上手なところは似ているなと思いました」
渡邉「話聞いてくれるよね。アンと共感というか共通していると思ったところは、友達は多くないけど、“自分を大切にしてくれる友達は大事にしたい”という気持ちは私も同じだなと思いました」