「こんなに仲良くなるとは思ってなかった」
映画を通して築いた関係性
ーー普段演じている役と今回の役は違いましたか?
角「これまでの役は等身大の明るい女の子だったり、逆に無口で物静かだったり1つの性格
を演じることが多かったです。でも今回の役は一見明るくて天真爛漫に見える反面、実は辛い悩みを抱えているという二面生を演じたのが大きな違いかなと思います。」
渡邉「私は普段もこういうミステリアスな役が多いんですよ。逆に自分の性格に近い役を演じたことが無くて…。でも役に入り込むことができるので、こういう役は合ってるなと思います」
ーー普段の渡邉さんはどんな人なんですか(笑)?
渡邉「本当にうるさくて毎日親に怒られてます(笑)。お母さんに『いつもあんなにうるさいんだから、怒られた時の返事はもっと大きな声を出しなさい!』って。本当に真逆だよね」
角「切り替えが本当に凄くて…スタートが掛かる直前までは明るいこのままの感じなんですけど、『よーいスタート!』ってなった瞬間にアンに変わるんですよ。ついさっきまで渡邉心結だったじゃんって戸惑う時もあって(笑)。凄いなと思ってました」
渡邉「ありがとう…」
ーー今回お2人は初共演ですが、お互いの印象はいかがでしたか?
渡邉「初めて会った時は、落ち着いていて上品で大人っていう印象で、自分と性格が違うから仲良くなれるのかなって思ってたんですけど、今は全然違います。ここまで仲良くなれるとは思ってなかったし、たまにお姉ちゃんみたいになる」
角「たまにって!ひどい(笑)。私も最初は大人しい人だと思ってたんですよ。本当にこんなに仲良くなるとは思ってなかったです。今までは共演した方とはお芝居のことしか話さないことが多かったんですけど、心結ちゃんとはプライベートなことでも何でも話せるし、私は人に相談するのが苦手なんですけど、心結ちゃんも聞き上手なので、それで助けられた部分もあって。今でも連絡を取り合うくらい仲良くなって、本当にアンとアイナみたいになったよね」
ーー本作の役を通して気づいたことや心境の変化はありましたか?
角「私はこの作品に携わる前まではお芝居の経験も浅かったので、台本を覚えないといけないなど不安なことが多く、ネガティブな気持ちになってしまってたんですけど、この作品を撮り終えた頃には、『お芝居って楽しい!』ってなってて、そこからは楽しんで出来るようになりました」
渡邉「私はオーディションの時から監督の想いを聞いていたので、『これは携わりたい!』とずっと思っていました。スタッフの皆さんも本当に優しい方ばかりで、素敵な方に恵まれていたので、変わったというよりかは、その想いが強くなりました。『この作品に携われて良かった』と」
角「毎日幸せだった…。普段の現場では共演者の方と話すことがほとんどなんですけど、今回はメイクさんや他のスタッフさんとも仲良くなって、休憩中も常に誰かと喋ってました。だから毎日撮影が楽しくて、逆に休みの日は寂しかったですね」
ーー本作をこれから観る方にメッセージをお願いします。
渡邉「アンと同じ悩みを抱えた人には是非観て欲しいです。また、学生時代に同じ経験をした人、そうでない人、これから中学生になる人には『こういうことがあるんだよ』っていうことを知って欲しいので、本当に色んな方に観ていただきたいなって思います」
角「監督が仰ったように、周りに馴染めない方に寄り添える映画になって欲しくて、この作品を観た方が周りで困っている人に手を差し伸べてあげようとか、ちょっと自分のことも大切にしようとか、そういう風に思ってもらえたら嬉しいです」
【作品情報】
『ブルーを笑えるその日まで』
渡邉心結 角心菜
丸本凛 成宮しずく 佐藤ひなた 夏目志乃 片岡富枝 宮原俐々帆
根本拓洋 鳥谷宏之 土屋いくみ 若林秀敏 松澤可苑 荒澤智也
監督:武田かりん
プロデューサー:田口敬太、協力プロデューサー:田中佐知彦
撮影:上野陸生 照明:稲葉俊充 美術:野中茂樹 ヘアメイク;吉田冬樹
助監督:平岡凌 製作:田丸さくら
主題歌:RCサクセション『君が僕を知ってる』
製作:映日果人/武田かりん/kotofilm
配給:映日果人 配給協力:SPOTTED PRODUCTIONS
協力:埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ
2022/日本/99min/シネマスコープ/カラー/DCP
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