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奇妙な世界観から影響を受けた監督とは?

撮影:武馬怜子
撮影武馬怜子

―――田舎の閉鎖的な村が舞台となっているという点も、恐怖を引き立てるポイントになっていますね。村を舞台にした理由を教えてください。

「これも安直ですけど、誰しも都会より田舎の方に怖さを感じると思うんです。また、海外に打って出たいという気持ちもあり、都会よりも田舎を舞台にしたほうが海外の観客により一層、不気味さを感じとってもらえるのではないかと思いました。ロケ地で使わせていただいた家も、良い感じにひなびた雰囲気で、作品の世界観にマッチしたのも良かったです」

―――海外での活動も視野にあるとのことですが、いわゆるJホラーを世界に届けるというイメージをお持ちなのでしょうか?

「正直、僕の中では、清水監督や中田秀夫監督が築いてきた往年のJホラーと、少し異なるラインだと自負していまして。新しい Jホラーとして世界に出ていけたらと思っています。

ホラーの良いところって、言葉の垣根を超えて映像の力だけで海外に出やすいところだと思います。自分の感覚、例えば生贄となったおじさんがダンスをはじめるシーンなど、そういった感覚に共鳴していただけたら嬉しく思います」

―――今回の作品はホラー映画ではあるのですが、随所にコメディ要素も入っていて、それがより奇妙さを強調することに繋がっていると思いました。

「そうですね。いわゆる振り子理論です。シーンによっては、なんなら笑わせにいこうとしています(笑)。恐怖と笑いって両極端ではありますが、僕はその間が「シュール」だと思っているんですよ。本作ではシュール、あるいはダークユーモアを意識しました。

だから、「こわ〜い」と思いながら見ている人がいる一方、隣の席では笑いながら見ている人がいる。そんな感じになると面白いかなと思います」

―――海外では日本と異なり、ホラー映画を観て笑い声をあげる観客が多いと聞いたことがあります。

「そうですね。リアクションがやっぱり違いますね。スペインの映画祭も行きましたが、リアクションが多様で面白かったですね」

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