なぜ久石譲の音楽はアカデミー賞で評価されないのか
長編アニメ映画賞にノミネートを果たした『君たちはどう生きるか』だが、実は事前に、他にもう一つノミネートされるのではないかと期待されていた部門があった。それは”作曲賞”である。
正直なところ、スタジオジブリ作品がこれまでアカデミー賞で作曲賞にノミネートされたことがないという事実には驚きを隠せない。
作曲家である久石譲は、映画『魔女の宅急便』(1989)、映画『ハウルの動く城』(2004)、映画『千と千尋の神隠し』(2001)、映画『風立ちぬ』(2013)など、宮崎駿がスタジオジブリで監督した全ての作品の音楽を担当。どの作品の曲も世界中で愛される名曲ばかりである。
久石譲の映画『君たちはどう生きるか』での仕事は既にいくつかの映画賞でノミネートされ、評価されている。とりわけ、ゴールデングローブ賞作曲賞にノミネートされたことはもっと強調されてもいいだろう。
なぜならこれは、日本人作曲家がアメリカのエンターテインメント業界の主要な賞にノミネートされた初の機会だからだ。
久石譲の音楽は、宮崎駿の映画作品が得意とする世界観の構築に欠かせない要素であり続けてきた。そのため、そろそろ彼の功績が正式に評価されても良いのではないだろうか。
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