小芝風花を主演に迎え、歴史ある石川県加賀温泉郷を舞台に、若女将たちがタップダンスで町おこしに奮闘する、おもてなしエンターテイメント映画『レディ加賀』が2月9日より公開される。今回、本作に出演の松田るかさんと中村静香さんにインタビューを敢行。初めて挑んだタップダンスの苦労や加賀の魅力など、たっぷりお話を伺った。（取材・文：福田桃奈）

「タップ沼に入っていた」
タップダンスに全身全霊を注いだ撮影準備期間

―――様々な要素を含む作品で、とても楽しく拝見させていただきました。本作への出演が決まった時、心境はいかがでしたか？

中村静香（以下、中村）「まず、タップへの不安が強かったです（笑）。クランクイン前に何ヶ月か練習期間があったのですが、その時点ではまだ台本をいただいていなかったので、劇中でどのくらいのレベルのタップを求められているのか分からず、とにかく不安でしたね」

松田るい（以下、松田）「そっか。途中で読み合わせだったもんね」

中村「そう！ 稽古場で」

松田「その時のお弁当がチキンタツタで、体を動かすって、こういうことなんだなって」

中村「エネルギー欲するよね。みんなタップのことで頭がいっぱいのままクランクインしたんですけど、個人的なことで言うと、お寿司と日本酒が大好きなので、『石川県に行ける！』っていう喜びが…」

松田「台本の話をせぇ！」

中村「（笑）！」

松田「今回、共演している振付のHideboH（ヒデボー。北野武監督作品『座頭市』のタップシーンの振り付けも担当）さんが、普段やられているダンススタジオで私たちも練習させていただきました。まずはそこの初心者コースから初めて、みんな出来るところまでやっていくような感じで、とにかく通い詰めましたね」

中村「クランクインの1ヶ月前くらいから合同で振り入れがあったんですけど、踊りながら小道具を扱うことが多かったので、個人練習よりもみんなで角度やタイミングを揃えることを目指してやっていましたね」

松田「当時はホント、タップ沼に入っていたよね。加賀入りした後も、撮影ギリギリまで宿泊していた宿の宴会場のようなところをお借りして、みんなで『角度はこっちだよね』とか言い合いながら自主練に励んでいました」

中村「撮影が休みの日も集まって、スマホで動画を撮り合ったりして」

松田「ほとんど部活でした（笑）」

―――撮影までの練習期間はトータルでどのくらいだったのでしょうか？

中村「人によってバラバラなんですけど、私たちは4～5ヶ月くらいかな」

松田「主演の小芝風花ちゃんは、9ヶ月みっちり練習されたようです」