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「(海江田の)天才しか持つことのできない雰囲気みたいなものに憧れている」
役作りについて

写真:武馬怜子
写真武馬怜子

―――今回演じられた山中という役は口数も多くなく、人物像が掴みにくいのではないかなと思ったのですが、どのように役作りをしましたか?

中村「『やまと』は深町(演:玉木宏)率いる『たつなみ』チームと違って日常的な会話がないんですよね。大沢さん演じる海江田さんが山中よりもさらに話さないので、任務の報告がメインで、時々、海江田さんが話してくれる……。『やまと』自体が不気味な存在ではあるのですが、山中は副長として海江田艦長と乗組員を繋げるパイプ的な存在。

やっぱり密室の中で数ヶ月もの間、潜水して過ごさないといけない。まして今回はとんでもなく大きな志を持った、ある種はたから見るとテロリスト扱いされるような思いを持って行動するので、乗組員たちの精神的疲労は計り知れません。

実際には描かれていないですけど、副長には乗組員たちのメンタルをカバーする役目があると思うので、周りへの視線の送り方を意識するなど、そういう役割を自覚してお芝居をしていました」

―――山中は海江田にどういう感情を抱いているんでしょう。

中村「海江田さんは世界の海底地図が頭のなかに入ってるんじゃないかと言われるくらい、乗組員として、とんでもない技術を持っている人物です。頭の中を覗いてみたいって思ってるんじゃないですかね。

もちろん技術だけではなくて、自然とついて行きたくなるような背中をしていて、言葉では表現できないカリスマ性を持ち合わせた人物でもあります。もはやそういうのは技術どうこうではなく、これまでの人生があってにじみ出てくるオーラ。

きっと山中は一同業者として、天才しか持つことのできない雰囲気みたいなものに憧れているんじゃないかなと思います」

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