佐藤嘉寿人が監督とふたりっきりで撮影!?
撮影裏話やキャストの一芸に会場は大盛り上がり
映画上映後、登壇者たちが次々とステージに姿を見せる中、司会者からは「実は主演の佐藤嘉寿人さんから、渋滞により少し遅れていると連絡が入っております」とのアナウンスが。
すると会場にトランザムのエンジン音が鳴り響き、“なぜか”スクリーンにはトランザムからさっそうと降り立ち、映画館のあるビルに向かって急ぐ佐藤の姿がパッと映し出される。
佐藤からの「今、向かっております!」というメッセージを受け取った登壇者たちは、自身の役柄の紹介を交えつつ、佐藤不在の舞台あいさつをそれぞれに盛り上げていた。
そんな中、大勢の観客で埋まった会場を見渡した安藤監督は、「ここ数年、ウイルスで無観客の舞台あいさつが続いておりまして。久しぶりにお客さまの顔を見てごあいさつができることが光栄です」と晴れやかな顔で切り出すと、「ネットを見ると車の映画と書かれていますが、これは犬の映画でもあります。紆余(うよ)曲折あってつくりあげた映画ですが、ひとつでも笑えるところがあったら、今後につながると思いますのでよろしくお願いします」と観客に呼びかけた。
そんな中、「すいません!」という声とともに、ついに佐藤がステージに登場すると会場からは拍手が。
共演者たちから「待ってたよ」と温かく迎え入れられる中、「トランザムに乗ってかっこ良く登場しようと思ったんですけど…実は僕、今日が舞台あいさつがはじめてなんですよ。遅刻してすみません!」と頭を下げた佐藤。
そんな“演出”で盛り上がる中、あらためて観客に向き合った佐藤は「バカバカしいことを全力で演じました。皆さんにとって、ちょっとでもクスッと笑ってもらえるような作品となったらすごくうれしいなと思います」と晴れやかな顔を見せた。
劇中ではキャスト陣が、シモキタをもじった「S・M・K・T」の振り付けで踊るシーンが登場する。そのシーンを振り返った佐藤も「監督がだいぶ、ぶっ飛んでいるので、下北の街でダンスをしたのが、本当に恥ずかしかったです。めちゃくちゃ見られたんで」と照れることしきり。
さらに青木が「ミュージックビデオでもやってたよね」と補足すると、佐藤も「監督がMVを撮りたいというんで、日時と時間を教えてもらったんですけど、まさかの監督とふたりっきりで。ウソでしょと思ったんですけど、俺のところは監督が回して。監督のところを俺が回して。しかも撮影はiPhone。まさかのふたりっきりの撮影を3時間くらい行って、監督との仲も深まりました」と笑いながら振り返った。
さらに印象的なシーンについて訪ねられた青木が、「ドラマや映画ってはじまるときに『よーいスタート』ってはじまるじゃないですか。その時に赤名くんが、ボソボソっと面白いことを言って。笑わせるんですよ。今はやめてくれと思いながらも、なんとか乗り切ったんですけど、そんな感じで和気あいあいと。(佐藤とは)前回も違う作品で一緒にやっていたりしたので、本当に温かい現場でうれしかったですね」と現場の様子を明かすと、倉冨も「パッと思い浮かんだのが、からみのシーン。あのシーンは僕がいろんな案を出しながらやったんですけど、監督からはムチをうまく使ってくれという注文があって。そんな注文ってあるのかと思ったんですけど、ギリギリのラインでやったという感じでしたね」と身体を張ったシーンについて振り返った。
一方の出口は、「実は撮影も1日だけで。ここにいる人たちもほぼ初対面なんです」と明かすと、舞台上の登壇者たちと「はじめまして!」とあらためてあいさつ。そして「わたしは警察チームの人と一緒だったんですけど、警察チームの撮影は楽しかったです」と振り返った。
なお、おっさん役のチャンス大城は、「1年前から役づくりをはじめて。最初は監督の思うおっさんと、僕が思うおっさんとお互いに違うところもあったんですけど、最終的に監督と僕の思いが重なりあった瞬間があって。そこが映像に撮れたんじゃないかと思います」と芸人らしく話を大幅に盛りながら話を盛り上げると、「小学生のランドセルの防犯ブザーの音をやります」といきなり音マネを披露。会場は大盛り上がりとなった。
さらに「佐藤さんとのカーチェイスのシーンですけど、監督からは腹をくくれよと言われた。実はカーチェイスの音は僕が担当しているんですよ」と実際には劇中に存在しないシーンについて語ったチャンス大城に対して、登壇者たちから「そんなことない!」とツッコまれる一幕も。
そしておもむろに「F1カーにはねられそうになった猫」という音マネのネタを披露したチャンス。その芸のクオリティーの高さに登壇者たちも驚きを隠せない様子だった。