「こういうことなんだ!こんな機能があったんだ!」
原作者・トロル先生発案の衝撃的なアイデア
――谷上さんから、トロル先生へ映画製作にあたり何か相談などはされましたか?
「10年前のおしりたんていって、どんな感じだったんだろうな。というところは、やっぱり先生にしか分からないので、こちらから質問をしました。あとは、ブラウンとおしりたんていがどうやって出会ったか。ということと、スイセンとおしりたんていがどういうロマンス展開になっていくのかというところですね。予告編でも写っている衝撃のキスシーン(?)は、先生から頂いたアイデアをふんだんに使わせていただきました」
――その衝撃のシーンは、私も試写で見たときに「まさかそんなことがあるとは!」と、かなり驚きしました。
「あははは。本当ですよね。私たちもびっくりしました(笑)『こんな機能があったんだ!』と(笑)でも、それを元に、美しいシーンにしようと考えました。
あの場面に合う素敵な音楽を、高木洋先生に作っていただいて、実際に映画では美しいシーンになっていると思います。あの時の先生からもらったラフは、入場者プレゼントに入れさせていただきました。ぜひみなさんに見ていただきたくて!」
――まさかトロル先生からのアイデアだったとは…知ることができてよかったです。入場者特典で、制作段階のラフを見られるとは激レアですね。
「激レアです! アニメの制作のために先生が描いてくださったラフを、今回初めてこういった形でお見せすることになりました。『アニメの制作にトロル先生がこういう風に関わっているんだ』とイメージできるんじゃないかなと思います」
――今回、おしりたんていのかつての相棒・スイセン役を仲里依紗さんが担当されています。どのようにしてキャスティングされたのでしょう。
「今回、オリジナルのキャラクターであることと、物語の中のドラマを引っ張る非常に重要な人物ということがあり、“スイセン”役をどなたにお願いするか、時間をかけて悩みました。『おしりたんてい』で植物がモチーフになっているキャラ自体初めてで、さらに二面性があるミステリアスな女性なので、私たちもかなり作り込んでいかないとスイセンを掴みきれなかったんです。
シナリオが出来上がって、コンテが上がってきて、ようやくこういう人物かなと掴めてきた時に、『これは仲里依紗さんしかいない』と思ったんです」
――仲里依紗さんとスイセンは、何かリンクする部分があったのでしょうか。
「そうですね、“スイセン”は、過去と現在で、自分の内面を表現する際に、外見やスタイル、表情を変えています。対して仲さんも、人生のシチュエーション毎に、見た目のスタイルや髪型が変わったということを、(この映画の)インタビューでおっしゃっていて、スイセンを理解して表現していただいたのが仲さんでよかったなと改めて思いました」