ホーム » 投稿 » 日本映画 » 劇場公開作品 » 予想を裏切る衝撃の結末…高クオリティのワケは? 劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』考察&解説。評価レビュー » Page 3

劇場版コナンの十八番
アクロバットなアクションシーン

©2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
©2024 青山剛昌名探偵コナン製作委員会

だが映画を最後までみるとこのシーンが生きてくるのだ。衝撃のクライマックスに向けてあらかじめ印象付けを行い、最後にそれを裏切ることで観客をより楽しませる演出で見事だ。

平次たちがキッドを追う一方で別の事件が起きていた。

刀によって何者かが切りつけられて遺体となっていたのだ。事件のカギとなるのは戦時中に隠されたという斧江家の宝だった。
そして、怪盗キッドが日本刀を狙う理由ともつながる様子。

コナンと平次は怪盗キッドの真意とともに殺人事件のカギとなる宝の場所について推理を深めていくのだった。

宝の場所や事件の犯人をめぐる謎解きも魅力の一つだ。事件のヒントについても図でしっかり説明があるので見ているほうも一緒に追っていきやすい。

謎解きの難易度は決してやさしくはないが、コナンや平次の推理で答え合わせをするシーンは圧巻の演出であり、謎解きが得意な人もそうでない人も楽しめる内容となっている。

また、本作は土方歳三や日本刀にまつわる作品とあって、刀で戦うシーンがふんだんに登場する。

特に平次の剣道の腕前はかなりのものであり、刀によるスリリングな戦いを見せてくれる。終盤では劇場版らしく”とんでもないところ”で戦う場面もあり、観客は『おいおい、そんな馬鹿な』と心の中でツッコミを入れずにはいられない。

アクションでいうともちろん、主人公のコナンの活躍も存分に描かれている。

派手なアクションはコナンにとってはいわば十八番だ。本作も観客の想像の斜め上を行くアクロバットなシーンをコナンが見せてくれる。

平次だけでなくコナンにも突っ込まざるを得ない展開のため観客の心が休まることはないはずだ。

1 2 3 4 5
error: Content is protected !!