ついに明かされる連続放火事件の真相
放火犯は消防団の中に…。
消防団は三馬のサイン会と研修を兼ねて東京を訪れた。東京タワーにテンションの上がる“おじさん”たちがなんともほほえましい。できることなら、ずっとこの映像を観ていたいと思った人も多いはずだ。
レストランでディナーを食べていたとき、ついに三馬が口火を切る。消防団の中に放火犯がいること、それを随明寺の和尚(麿赤兒)と秘密裡に調査していたこと……。
手掛かりとなったのは、三馬宅のボヤ騒動で、現場から逃げる軽トラックの特徴的なエンジン音と、現場に残された「ベンジン」のボトル。いずれも該当するのは省吾(岡部たかし)たった1人。加えて彼には事件当時のアリバイもなく、車の荷台に放火のための道具を常備していることも確認されていた。
眉を顰め、苦しそうな顔で三馬の推理を聞く洋輔、郁夫、賢作(生瀬勝久)。ここまで何も知らされず、ただ戸惑うばかりの勘介。
辛く、長い時間だった。状況証拠からいってありえないのはわかっていても、視聴者を含めた誰もが、省吾が身の潔白を証明してくれることを待っていたはずだ。
だが、その願いも虚しく、一連の放火は省吾がやったこと、浩喜に放火の現場を見られ真鍋が浩喜を突き落としたことが明らかになる。
そして省吾は意外なほど落ち着いた口ぶりで、「もう少し待ってほしい」と言い残し、その場を後にした。
こういうときのセオリーとして、こういう人を1人にしてはいけないはずなのだ。それなのに、三馬たちは彼を1人にした。そして、事態は最も見たくなかった顛末を迎える。
翌日、省吾の水死体が発見されたのだ。
肩を落としたままハヤブサへ帰る消防団員たち。すると、普段は閑散としているはずの集落が人で溢れ返っている。そんなときに省吾のExTubeに動画が投稿される。「王様の耳はロバの耳~!」という叫びではじまった動画は、「もう少しでハヤブサが活気づく」という希望を込めた言葉で締めくくられていた。
三馬の心を癒やしたハヤブサで、いったい何が起こっているのか……?