大画面で映える…亀梨和也の演技はどこが凄い? 映画『怪物の木こり』徹底考察&評価。三池崇史最新作を忖度なしガチレビュー
text by 柚月裕実
亀梨和也主演映画『怪物の木こり』が公開中だ。第17回『このミステリーがすごい!』で大賞を受賞した倉井眉介による同名小説を、三池崇史監督によって実写映画化。今回は、“最狂”のサイコパス役を演じた主演の亀梨和也の演技にフォーカスしたレビューをお届けする。(文・柚月裕実)<あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>
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【著者プロフィール】
エンタメ分野の編集/ライター。音楽メディア、エンタメ誌等で執筆中。コラムやレビュー、インタビュー取材をメインにライターと編集を行ったり来たり。SMAPをきっかけにアイドルを応援すること四半世紀超。コンサートをはじめ舞台、ドラマ、映画、バラエティ、ラジオ、YouTube…365日ウォッチしています。
サイコパスvs連続殺人鬼
緊張感たっぷりのサイコスリラー
凶器の斧で脳を奪い去るという連続猟奇殺人事件をきっかけに物語が動き出す。その犯人が唯一殺し損ねたのは、亀梨演じる狂気のサイコパス弁護士・二宮彰。
サイコパスVS殺人鬼の構図に警視庁の捜査班も加わり、追う者と追われる者が入れ替わっていく、先の読めないストーリーが展開していく。
二宮は3ピーススーツをスマートに着こなし、見るからに敏腕の風格が漂う弁護士だ。序盤からスピード感を保ったストーリー展開の中で、二宮の冷血非情なサイコパスっぷりに驚かされる。
警視庁の捜査本部で孤立しながらも連続殺人事件を追うプロファイラー・戸城嵐子役に菜々緒、二宮の婚約者・荷見映美役には吉岡里帆。二宮とタッグを組むサイコパス医師・杉谷九朗役には染谷将太、そして過去の殺人事件の容疑者・剣持武士を中村獅童が演じる。