『キッズ・リターン』【ネタバレあり】あらすじ
順調にボクサーとしての階段を登っているシンジだったが、行きつけの喫茶店で偶然マサルに再会する。シンジはマサルの様子から、彼がヤクザの使いっパシリになったのだと察した。そしてあまり言葉を交わずに別れてしまう。
順調に試合に勝ち上がっていき順々に実績を積んでいくハヤシだったが、ジムの先輩であるハヤシ(モロ師岡)というだらしない人と親しくなる。人当たりが良く優しいシンジは、言われるがままに再びお酒やタバコに手を出してしまう。
そんなある日、マサルがシンジのジムにやってくる。パシリだったマサルはヤクザの世界で順調に出世しているのだという。そして、自分が組長になり、シンジがチャンピオンになったらまた再会しようと約束を交わして別れる。
そうして月日が流れ、相変わらず自堕落な生活をし、減量に悩んでいたシンジは、ハヤシから「楽に減量できる薬」をもらっていた。そんな状態で出場した大切な試合ではボロボロに負け、ついには引退してしまう。
一方マサルも、自身の組長が暗殺された際、コトを荒立てないように務めていた会長に反発してしまったことが原因で、兄貴分から集団リンチを受けてしまった。
そんな酸いも甘いも経験し、想像もしていなかった大人になった2人は改めて再会を果たす。
そして高校時代のように自転車に二人乗りをしながら、シンジはマサルに「俺たちもう終わっちゃったのかな?」と問うと、「バカヤロウ!まだ始まっちゃいねえよ」と屈託のない表情で答え、2人はあの時と同じようにグラウンドを颯爽と駆け抜けるのだった。