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映画『キングダム』最終章、キャラクター再現度をガチ評価(6)「何がやりてーんだ」とツッコんでしまったのは?

text by ZAKKY

漫画家・原泰久による大人気コミック『キングダム』実写化シリーズ最終章となる映画『キングダム 運命の炎』が公開中だ。今回は、映画版キャストの再現度に着目し、実写版で最も活躍したキャストは一体誰なのか、原作ファンのライターが忖度なしでジャッジする。(文・ZAKKY )【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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チャラい性格の軍師を見事に体現

李牧/小栗旬

小栗旬

小栗旬【Getty Images】

 李牧は、龐煖同様、前作の終盤で登場した新興勢力・趙軍の天才軍師である。本作では、戦局を達観した地点から見届け、ことが自身に有利に運ぶようにすべてをコントロールしようとする。

 原作の李牧は、いわゆる「二次元の典型的なイケメン」である。これを、小栗旬は「俺が、李牧ですよ~」と言わんばかりに、あっさりと演じているからたまらない。さすがの風格である。

 特に散々、自身で戦局をいじっておいて、「だから戦は嫌いなんだよね」と発するシーンは、最高の一言。「結局、何がやりてーんだ、おめーは(笑)」と心の中でツッコんだのは筆者だけではないだろう。

 小栗旬が演じることで李牧というキャラクターが、「捉えどころのない、どことなくチャラい性格の軍師」であることを痛感させられた。「ああ、李牧って、実写版になると、こうなるんだ!」と。小栗が演じることで、李牧という登場人物のイメージがクリアになったと言い換えてもいいだろう。

 筆者は常日頃から「小栗旬が演れば説得力最強説」を唱えているのだが、本作を観て溜飲が下がったのは言うまでもない。『クローズZERO』(2007)以降、アウトローで泥くさい役が多かった小栗旬の、新たな一面が堪能できるという点で、『キングダム』に関心がなくとも、小栗ファンであれば楽しめること請け合いだろう。

(文・ZAKKY)

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