戦闘シーンがカッコ良すぎる…『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』はどこが面白い? 社会現象級ヒットの理由を考察
text by 藤崎萌恵
数々の人気漫画を世に送り出してきた妖怪漫画家、水木しげる。そんな水木の生誕100周年記念作品『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』が公開中だ。今回は、鬼太郎の父と水木という2人の男性キャラクターに着目し、“ブロマンス”としての魅力を紐解くレビューをお届けする。(文・藤崎萌恵)<あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>
ふたりの男の絆の深まりも見どころ
水木しげるの生誕100周年記念作品として制作され、2023年11月17日より公開となった映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』。鬼太郎誕生の前日譚として、かつての目玉おやじと水木の出会い、そして2人の父たちの知られざる運命を描く。
初めて語られる鬼太郎の父たちの物語は日を追うごとに絶賛の声が広まり続け、SNSでも話題をさらっている。ファンアートや感想が多く見られ、水木しげる作品のファンをはじめ、様々な分野において造詣が深い人の考察で溢れているのも本作の特徴とも言える。
物語の舞台は70年前の哭倉村。それぞれの目的を果たすために呪われた村にやって来た鬼太郎の父と水木は、日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族の隠された秘密を知ることに。
鬼太郎誕生の秘密が紐解かれていくなか、ふたりの男の絆の深まりにも大きな注目が集まっている。
本稿では映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を“ブロマンス映画”として読み解き、なぜ観客をこれほどまでに惹きつけるのか、作品のその魅力に迫る。