自分の影の部分をちゃんと見つめることで
はじめて光の大事さに気付ける
今作では「曳かれるな」と言われるが、ダメと言われるほど覗いてみたくなるのが「クラガリ」である。そしてクラガリをのぞけば、ちょっとした失言なんて全然気にしないくらいリベラルな感性が養われる。
「自分の影の部分をちゃんと見つめることで、はじめて光の大事さに気付ける」という、ちょっと深い解釈もできる作品だ。
またスピンオフの『クラメルカガリ』も絶賛上映中だ。『クラユカバ』とは一部リンクしているが、おおむね別の作品として描かれている。こちらも見ると、より解釈が広がるかもしれない。
また塚原重義監督の過去の短編作品は、YouTubeチャンネルに上がっているので、こちらもぜひチェックすべきだ。塚原氏の世界観、描きたいことを、もっと深く理解できるだろう。
(文・ジュウ・ショ)
原作・脚本・監督:塚原重義
キャラクターデザイン:皆川一徳
特技監督:maxcaffy
操画監督:アカツキチョータ
美術設定:ぽち
美術監督:大貫賢太郎
音響監督:木村絵里子
音響効果:中野勝博
音響制作:東北新社
音楽:アカツキチョータ
プロダクションプロデュース:EOTA
アニメーション制作:チームOneOne
配給・東京テアトル:ツインエンジン
製作:クラガリ映畫協會
キャスト:神田伯山、黒沢ともよ、芹澤優、坂本頼光、佐藤せつじ、狩野翔、西山野園美、野沢由香里
©塚原重義/クラガリ映畫協會