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「ラスト1秒、あなたの愛が反転する。」
二転三転していくストーリー

Ⓒ2024『マッチング』製作委員会
Ⓒ2024マッチング製作委員会

物語は、恋に奥手なウェディングプランナーの輪花(土屋太鳳)が同僚の勧めでマッチングアプリ「Will Will(ウィルウィル)」に登録するところから進んでいく。

マッチしたのは、吐夢(佐久間大介)というイマドキの爽やかなイケメン(しかも自撮りではなく、女子ウケのいい他撮りだ)。メッセージもマッチングアプリではよくあるやりとりで、これといって違和感を覚えるところはなかった。

だが、初デートの待ち合わせ場所に現れたのはプロフィールと真逆の暗い男性。さらに「僕は恐ろしく不運な星の下に生まれているんです」と初対面で突拍子のない話を延々と続ける様は、異様で不気味だ。

そんな吐夢に、なぜか運命の相手として認定されてしまった輪花。執拗にメッセージを送ってきたり、自宅まで特定して訪ねてきたりと吐夢の行動にノイローゼになってしまいそうな輪花は、取引先相手として知り合った「ウィルウィル」アプリの開発者・影山(金子ノブアキ)に助けを求める。

一方、時を同じくして、「ウィルウィル」で“アプリ婚”した夫婦が惨殺される事件が発生。さらには被害者カップルはいずれも輪花の勤め先で結婚式を挙げていたことが判明するのだった…。

2018年に公開された北川景子主演の映画『スマホを落としただけなのに』に雰囲気が似通っており、いずれも持ち主のあらゆる個人情報を含んだスマホを媒介として、主人公がある日を境に不可解な出来事に巻き込まれていく主人公の恐怖を描いた作品だ。

途中である程度、展開が読めてしまうところもあるが、「ラスト1秒、あなたの愛が反転する。」というコピーの通り、最後の最後まで二転三転していくストーリーで油断はできない。

また、人間の恐ろしさを描いた作品ではあるが、その怖さがところどころでコミカルに転じるのもポイントだ。

グロテスクな描写はあれど、思わず目を背けてしまうほどではないことに加え、くすりと妙な笑いがこみ上げてくるところもあって、本来はこうしたホラーやスリラー映画が苦手な筆者でもハラハラドキドキしつつ最後まで鑑賞することができた。

ただ、油断してるところに隙を突いてくる脅かしは多々あり、思わず声が出そうになったことも記しておこう。鑑賞の参考にしてほしい。

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