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黒澤明の最高傑作…出演予定だった大物俳優とは? 映画『乱』徹底考察&評価。ロケ地と配役、珠玉の音楽も深掘り解説

text by 編集部
映画『乱』の劇中写真

映画『乱』の劇中写真【Getty Images】

3.5
原題:
Ran
製作年:
1985年(日本)
監督:
黒澤明
脚本:
黒澤明, 小國英雄
撮影:
斎藤孝雄
音楽:
武満徹
配給:
日本ヘラルド
上映時間:
162分
出演:
仲代達矢, 寺尾聰, 根津甚八, 隆大介, 原田美枝子, 井川比佐志, ピーター, 植木等, 宮崎美子

アカデミー賞
―衣装デザイン賞
英国アカデミー賞
―外国語作品賞
―メイクアップ賞
サン・セバスティアン国際映画祭
―OCIC賞
全米映画批評家協会賞
―作品賞
―撮影賞
ニューヨーク映画批評家協会賞
―外国語映画賞
ロサンゼルス映画批評家協会賞
―外国語映画賞
―音楽賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞
―監督賞
―外国語映画賞
ボストン映画批評家協会賞
―作品賞
―撮影賞
ロンドン映画批評家協会賞
―監督賞
―外国語映画賞
ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞
―外国監督賞
ボディル賞
―非アメリカ映画賞
アマンダ賞
―外国語映画賞
日本アカデミー賞
―音楽賞
―美術賞
―録音賞
ブルーリボン賞
―作品賞
―監督賞
毎日映画コンクール
―日本映画大賞
―監督賞
―助演男優賞
ゴールデングロス賞
―優秀銀賞
藤本賞
―特別賞

演出:
15点
脚本:
14点
配役:
13点
映像:
18点
音響:
16点

巨匠、黒澤明の後期の最高傑作『乱』のネタバレあらすじに加え、演出、脚本、配役、映像、音楽の視点で徹底考察。シェイクスピアの4大悲劇『リア王』を原案とした本作は面白い、つまらない? ロケ地と幻の出演者は? 作品の魅力を多角的な視点で明らかにする。【あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー】

『乱』あらすじ

監督の黒澤明【Getty Images】
黒澤明Getty Images

70歳の武将、一文字秀虎(仲代達矢)はある日、客人を招いた場で、息子達に家督を譲って隠居すると表明する。

秀虎が「三本の矢の教え」を引き合いに、長男・太郎(寺尾聰)、次男・次郎(根津甚八)、三郎(隆大介)の3人で一の城、二の城、三の城をそれぞれ守っていくよう諭すと、三郎が三本の矢をへし折って秀虎に反発する。

怒った秀虎は、三郎とそれを擁護した重臣・平山丹後(油井昌由樹)を追放するが、三郎を気に入った隣国の領主、藤巻(鈴木平八郎)が三郎を婿として迎える。

太郎の正室であり、秀虎に親兄弟を秀虎に滅ぼされた上、一の城を奪われた過去を持つ楓の方(原田美枝子)は、未だ当主の象徴である馬印を持っている秀虎からそれを奪うため、親子を仲違いさせようと企む。

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