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ジャン=ピエール・アメリスが考える“分断の乗り越え方”

© 2021 – ESCAZAL FILMS – TF1 STUDIO – APOLLO FILMS DISTRIBUTION – FRANCE 3 CINÉMA – AUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINÉMA
© 2021 ESCAZAL FILMS TF1 STUDIO APOLLO FILMS DISTRIBUTION FRANCE 3 CINÉMA AUVERGNE RHÔNE ALPES CINÉMA

――ご存知のように、今、これまで目に見えなかった分断が明るみになり、国家や民族同士の争いが加速しています。監督のいるフランスでも、さまざまな対立が噴出していると思います。こういった時代に本作が公開されることをどのように考えていますか。

本作に意義があるとすれば、こういった現状にノーを突き付け、寛容な心の大切さを示すことでしょう。

例えば、本作には、ゲイの男性が登場しますが、誰も彼をからかったりしませんよね。また、ダンサーのボニーは、マグレブ出身のアラブ系で、フランスでは人種的にマイノリティですが、映画では誰も彼女の出自に言及しません。

でも、残念ながら現実はそうではない。例えば、農家の人たちの中には、ショービズ界の人々がみんなドラッグや悪事に手を染めていると思っている人もいるし、一方、ショービズ界の人々の中には、農業従事者はみんな教養がなく、野暮ったいと思っている人もいる。

でも、現に、本作のモデルとなったダヴィッドさんは、こういった偏見を乗り越えて、農業キャバレーを立ち上げた。だから、本作は決しておとぎ話ではないし、現実にもこういう人たちはいるわけです。こういった現実を、私は観客の皆さんに伝えたいと思っています。

――最後に、これから本作を観る観客のみなさんにメッセージをお願いします。

私は、若い頃からさまざまな映画を観てきましたが、どんなに辛い内容の作品でも、自分の人生に立ち向かう勇気をもらっていました。だから、本作を観たみなさんも、もう一度自分の人生を信じる気持ちになって映画館を後にしてほしいと思っています。

【作品情報】
『ショータイム!』
主演:アルバン・イワノフ
出演:サブリナ・ウアザニ、ベランジェ―ル・クリエフ、ギイ・マルシャン、ミシェル・ベルニエ他
監督・脚本:ジャン=ピエール・アメリス
撮影:ヴィルジニー・サン=マルタン
配給:彩プロ
公式サイト

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