土方歳三(舘ひろし)は渋くて格好いいがキメすぎ?
この作品が実写化されるにあたって「土方歳三の再現は無理だろ……」と思っていた。高齢だが、とんでもなく身体が動くキャラクターだ。しかしそんな不安は、舘ひろしさんのメインビジュアルが公開されたときに吹き飛んだ。まず見た目があまりにカッコ良すぎる。大人の色気を見境なく放っていて、原作を超えるレベルかもしれない。
アクションに関しても、さすがのひと言だった。一部CGやスタントは入っているだろうが、刀と銃を持って馬にまたがって駆けていく様は、もうナポレオンみたいだ。次回以降はもっと派手な剣術が見られるだろう。
ただ一点気になったのは、土方のセリフが全部「名言」みたいに放たれるという演出だ。例えば、牛山に「刀なんぞ時代遅れだ」と言われて「いくつになっても男子は刀を振り回すのが好きだろう?」と返すシーンがある。
かなり間を空けてカメラがぐーっと寄って「バン!」とセリフが出る。原作でも1ページぶち抜きで描かれるが、正直やり過ぎ感があった。さらっと名言を放つところに、土方の渋さがある気もするが…これは好みが分かれるところだろう。