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“最も損している世代”のドラマがなぜ胸を打つのか…? 『ゆとりですがなにか』徹底考察。 ドラマ版のあらすじと魅力を解説

宮藤官九郎の脚本で話題を集めたドラマ『ゆとりですがなにか』。最終回を終えた後、続編を望む声が多数挙がったが、ついに7年後の今年、待望の劇場版が公開される。今回は、映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』の公開を記念して、このドラマがなぜ視聴者の心を掴んだのか、おさらいと共にその魅力に迫る。(文・曾澤奈津美)

宮藤官九郎と水田伸生のタッグで生み出した異色の社会派ドラマ

岡田将生
岡田将生Getty Images

『ゆとりですがなにか』は、2016年4月17日から6月19日まで放送されたテレビドラマ。『あまちゃん』や『池袋ウエストゲートパーク』の宮藤官九郎のオリジナル脚本を、ドラマ『ぼくの魔法使い』や映画『舞妓Haaaan!!!』などで宮藤とコンビを組んだ経験のある水田伸生の手でドラマ化した作品。

主演は『宇宙兄弟』、『潔く柔く きよくやわく』の岡田将生。メインキャストとして共演したのは、『不能犯』、『エイプリルフールズ』の松坂桃李。そして『誰も知らない』、『ディストラクション・ベイビーズ』の柳楽優弥。他にも安藤サクラや吉田鋼太郎など豪華俳優陣が脇を固める。東京ドラマアウォード2016の作品賞など、さまざまな賞を受賞。ネットでも大きな話題となった。

本編が好評につき、翌年にはスペシャルドラマ『ゆとりですがなにか 純米吟醸純情編』が放送。また、同年にHuluオリジナルでスピンオフドラマが配信された。

次のページから早速この作品の魅力に迫っていこう。

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