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次元大介の再現が難しいワケ

真木よう子
真木よう子Getty Images

そんな、北村監督版『ルパン』の弱点と言っても過言ではないキャラクターである、次元大介を堂々の主役に抜擢したのが本作だ。

橋本一監督が自ら発案したのか、北村監督の肝いりなのかはわからない。が、次元大介が再現のハードルが高いキャラクターであることは前作が証明済みだ。とはいえ、そもそも、漫画・アニメの実写化はハードルが高いもの。特定のキャラに特化した作品であれば、なおさらである。

筆者が考えるその表現アプローチは、大きく分けて二つある。

①アニメ版(原作)にひたすら寄せる
②実写版オリジナルの「次元大介」像を新たに築き上げる

本作は、明らかにどっちつかずであると感じた。正直なところ、「やっちまったな~! 橋本一監督!」といったところが正直な感想。出演者の芝居からも、橋本監督の演出からも「え!? どうすりゃ、いいの?」という迷いが、画面越しにすけて見えてしまっているのだ。

ここからは、筆者が感じた違和感を述べていこう。

次元大介は射撃の名手であることは、もはや常識。そんな肝心のガンアクションに、まったく迫力もスリリングさも感じられない。次元の真骨頂が発揮される場面でも、「迷い」が、全面に出まくりなのである。

それこそ、「照準、ブレブレやで!」と、銃を撃ったことがない筆者でも思ってしまった。

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