玉山鉄二の渾身の役づくりも不発?
さて、そんな、次元大介を演じた玉山鉄二の役作りについてである。そして、少し前まで、結構ぽっちゃり体型であった、玉山。だが、次元のイメージに近づけるため、かなり体を絞ったであうことが伺える。
ヒョロ長い体型は、原作同様、スーツ姿もよく似合う。
しかし、ここでも苦言を呈したい。
「細身になったのはええけど、玉山鉄二、顔、パンパンやないか!」と。面長の次元のイメージには、どうにもこうにも当てはまらないのだ。昭和の銀幕スターであれば、それでも通用したであろうが、現代ではいかがなものであろうと思わざるをえない。
さて、ここからは、ストーリーについて見ていこう。ここからはネタバレをするので、未見の方はご注意いただきたい。
次元大介は、愛用するコンバット・マグナムの照準に狂いが生じたことに気付き、この拳銃を修復できる人物を探し、世界最高のガンスミスがいるという日本の「泥魚街」に足を運ぶ。
ガンスミスである矢口千春(草笛光子)は、すでに裏稼業から足を洗っており、銃の修理を断られてしまう。
そこに、言葉を話すことが困難な少女・水沢オト(真木ことか)が現れる。彼女は、泥魚街のボスであり、新型麻薬を製造しようとしているアデル(真木よう子)から身柄を狙われており、身を守るため、拳銃を欲していた。
千春は、次元に「お前のコンバット・マグナムを修理するから、この子の面倒を見てくれ」と交換条件を持ちかける。
しぶしぶ引き受け、オトと触れあってゆく次元だったが、2人は次第に信頼関係を結んでゆく。
アデルがオトを狙う目的とは、新型麻薬を精製する物質を抽出するためには、「過去に深い心的外傷を負った子供」が必要だった。
さらに、アデルは次元レベルのガンマンであり、最終決戦の一騎打ちでは、当然、敗北し、死亡。しかし、彼女もオト同様悲しい過去を持っており、「次元ともっと早く知り合いたかった」という切ない結末を迎える。