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過去作への敬愛
あの映画へのオマージュも

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『インディ・ジョーンズ』シリーズは、1910年から20年代に流行していた連続活劇をはじめ、いくつもの映画を参照してきた。集大成となる本作では、シリーズ過去作の足跡を辿るような描写が散見される。

一作目と三作目の『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(1989年)で発掘家のサラーを演じたジョン・リス=デイヴィスが、30年以上ぶりに同役で登場。過去作への言及は役柄やセリフにとどまらない。ヘレナと相棒の少年、テディ(イーサン・イシドール)の関係は、シリーズ2作目『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)のインディとショート・ラウンド(キー・ホイ・クァン)の活躍を思わせる。

また、冒頭に1944年の若かりしインディを見せた後で、現在(1969年)に時制が飛ぶ展開は、子供の頃の活躍を描いた直後、大人になったインディを見せる『最後の聖戦』を思い起こさせる。

さらに、本作では『インディ・ジョーンズ』シリーズのみならず、過去のハリソン・フォード出演作へのオマージュも随所に散りばめられている。たとえば、終盤に飛行機でとある場所に行くシーンは、『スター・ウォーズ』シリーズのミレニアム・ファルコン号のワープを想起させる。

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