「映画とは何か」を問う衝撃…『トップガン』と繋がりあり? 映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』考察&解説
text by 島 晃一
トム・クルーズ主演映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』が公開中だ。シリーズ初の2部作となる本作では、96年公開の第一作以来久々に登場するキャラクターも。今回は、CG全盛の時代において「映画とは何か」を問う本作のレビューをお届けする。(文・島 晃一)【あらすじキャスト 解説 考察 評価】
イーサン・ハントが過酷なミッションに挑む
第1作以来の登場となる懐かしのキャラクターも
テレビドラマ・シリーズ『スパイ大作戦』を基に、トム・クルーズが主演・製作を務め、エージェント、イーサン・ハントの活躍を描く人気スパイアクション・シリーズ『ミッション:インポッシブル』。回を重ねるごとに評価を高めていき、集大成とされた前作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018年)では、トム・クルーズ自身がヘリからの落下や超高度のスカイダイビングといったスタントに挑戦。シリーズの最高傑作とも評された。
その『フォールアウト』から約5年。シリーズ7作目にして、初の2部作となったのが本作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』だ。
2015年の『ローグ・ネイション』からシリーズを牽引してきたクリストファー・マッカリーが、今作でも監督・脚本を務めている他、ハンス・ジマーによるリモート・コントロール・プロダクションズ出身のローン・バルフが音楽を担当するなど、前作のスタッフの一部も続投。
トム・クルーズと共にシリーズ全作に出演するルーサー役のヴィング・レイムス、ベンジー役のサイモン・ペッグ、イルサ役のレベッカ・ファーガソンらお馴染みとなった俳優陣に加え、今回は新たにヘイリー・アトウェルが、物語のカギを握る泥棒、グレースを演じている。また、ユージーン・キットリッジ役のヘンリー・ツェーニーは、96年の第1作以来のカムバックとなる。
物語は、高度なAIを搭載した次世代潜水艦が、テスト航行をする場面で始まる。”エンティティ”と呼ばれるAIをめぐって、イーサン・ハントに再びミッションが課せられる。イーサンは過去と向き合いながら、ミッションをめぐってある決断を迫られる…。