映画「パラサイト 半地下の家族」アカデミー賞を制した怪物的傑作。高評価の理由とは?<あらすじ 考察 解説 レビュー>
text by 編集部
映画『パラサイト 半地下の家族』イラスト:naomi.k
パラサイト 半地下の家族
3.5
アカデミー賞 最優秀作品賞
アカデミー賞 最優秀監督賞
アカデミー賞 最優秀脚本賞
アカデミー賞 国際長編映画賞
カンヌ国際映画祭 パルムドール
全米映画批評家協会賞 作品賞
ニューヨーク映画批評家協会賞 作品賞
青龍映画賞 作品賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 外国語映画賞
ロサンゼルス映画批評家協会賞 作品賞
AACTA賞 アジア作品賞
- 演出:
- 17点
- 脚本:
- 16点
- 配役:
- 13点
- 映像:
- 16点
- 音響:
- 13点
アジア映画としては史上初めてアカデミー賞最優秀作品賞を受賞した「パラサイト 半地下」。21世紀屈指の怪物的傑作を多角的な視点で徹底解説! 名匠・ポン・ジュノ監督。ソン・ガンホ、チェ・ウシク出演。韓国社会に蔓延する格差社会に材をとった型破りな一作。この映画の真の魅力、そしてその結末とは?
『パラサイト 半地下の家族』のあらすじ
舞台は現代の韓国。薄汚れた半地下のアパートには、キム一家が暮らしている。父・ギテク(ソン・ガンホ)、母・チュンスク(チャン・ヘジン)、大学浪人である息子・ギウ(チェ・ウシク)、美大を目指す浪人生のギジョン(パク・ソダム)は全員定職に就いておらず、貧しい暮らしを強いられていた。
ギウは友人のミニョク(パク・ソジュン)からとある相談を受ける。ミニョクは大富豪「パク家」の令嬢・ダヘ(パク・ソダム)の家庭教師を務めていたが、留学をするため、辞めなければいけなくなった。そこで、自身の代わりの家庭教師としてギウに白羽の矢を立てたというわけだ。
ギウは高額な報酬に惹かれ、話を引き受ける。また、その際は「ケビン」という偽名を使い、名門大学の学生であると身分を騙ることになった。
パク家に足を踏み入れたギウは、あまりの豪華さに思わず目をくらませる。堂々とした態度で初回の授業を終えると、パク夫人の信頼を勝ち取り、英語を教える家庭教師として正式に採用が決まった。
授業後、パク夫人としばし雑談。夫人はどうやら幼い長男・ダソンに美術を教える家庭教師を探しているようだ。その話を聞いたギウは妹のギジョンのことを思い浮かべる…。