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「生き物にニーズや欲望を押し付けてはいけない」空飛ぶ捕食者・トルークが『アバター2』に登場しなかった深いワケとは?

text by 編集部

映画『アバター』に登場する、巨大な空飛ぶ捕食者「トルーク」という鳥のようなクリーチャーは、主人公ジェイクが真のナヴィの仲間になるための印象的な役割を果たす。そんなトルークが、何故続編の映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』で登場しなかったのか、今回は現地メディアScreen Rantを参考に紹介していく。

ジェイクがトルークを必要としなくなった理由

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トルークと繋がるという偉業を成し遂げたナヴィは、4世代もいなかった。しかしジェイクは、そのトルークを操り、乗りこなす術を身につけ「トルーク・マクト」という称号を獲得。

人間であった彼の存在に、懐疑的なナヴィとの信頼、そして尊敬を取り戻す。

その後、ジェイクはトルークに乗り、他のナヴィを率いてRDA(資源開発公社)の悪の軍勢と対決を挑む。ジェイク・サリーのリーダーシップにより、ナヴィはRDAを圧倒し、自分たちの惑星パンドラを取り戻す。

上記のように、トルークが映画『アバター』1作目で、主人公ジェイク・サリーとナヴィを結ぶ重要な部分を占めていたことを考えると、続編である映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』で、ジェイクが何故トルークに乗らなかったのか、不思議でならない。

実は、1作目の『アバター』には、ジェイクがドリーム・ハントと呼ばれる、ナヴィの儀式を受けるという削除されたシーンが存在する。

このシーンは、映画『アバター』の最終的な劇場版からは省かれてしまった。しかし、トルークがいかに彼にとって重要な霊獣であるかを立証し、ジェイクとトルークの関係や、繋がりを予感させる重要なシーンでもあるのだ。

トルークがいかに彼のパンドラでの旅に必要不可欠な存在であり、ナヴィのリーダーとしてふさわしい存在になるための、通過儀礼であったかを知りながら、ジェイク・サリーは、最終的にトルークを手放す。

RDAとの戦いに勝利した後、ジェイク・サリーはトルークを自由にし、元の荒野に帰すのだ。

パンドラの生態系を破壊する人間から、惑星パンドラを救うという目的は、ジェイク・サリーも、トルークも同じ。トルークは人間との戦争で目的を果たし、神秘的な環境に戻り、パンドラの生態系でその役割を果たし続けるのが自然なのだ。

最後にトルークを自由にするという決断は、映画『アバター』に含まれる、環境保護主義的テーマとも合致する。

トルークのような生き物に、自分のニーズや欲望を押し付け、個人的な利益のために利用することは、パンドラの生態系を支える複雑なシステムに対し失礼にあたる。

そのように捉えると、主人公ジェイク・サリーは続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』で、トルークが必要ではなかったのかもしれない。

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