「映画の勝利だ」巨匠フランシス・フォード・コッポラが、『バービー』と『オッペンハイマー』を賞賛。映画界の未来について語る
日本公開前に既に大盛況の映画『バービー』と、映画『オッペンハイマー』。この2作品に対し、『ゴッドファーザー』3部作を製作したフランシス・フォード・コッポラ監督が、賞賛の声を上げたようだ。また、彼は映画業界の今後についても言及しているようなので、米TheHollywoodReporterに基づき、その詳細を確認していく。
巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督
10年後の映画業界について示唆
フランシス・フォード・コッポラ監督は、2本の映画が記録的なデビューを飾った週末を受け、映画『バービー』、映画『オッペンハイマー』を称賛しているようだ。
金曜日に自身のインスタグラムのストーリーズで、ファンの質問に回答していた際、彼はグレタ・ガーウィグ監督の映画『バービー』と、クリストファー・ノーラン監督の映画『オッペンハイマー』を、まだ観ていないのか、と質問を受けた。
それに対し、コッポラ監督は「私はまだ観ていないが、大きな映画館を埋め尽くす観客がいて、それは続編でも前作があるわけでもないという事実がある。番号が入っていない、一度限りの作品であるということは、映画の勝利だ」と答えた。
映画『バービー』と映画『オッペンハイマー』の2作品は、7月21日から23日にかけての週末興行で、予想を上回る成績を収めた。
グレタ・ガーウィグ監督の映画『バービー』は、コロナパンデミック以来トップクラスのオープニングを記録しただけでなく、女性監督として最大オープニング記録を更新。ノーラン監督の映画『オッペンハイマー』は、北米における伝記映画史上3番目のオープニング記録となった。
コッポラ監督は、以前から続編や前作、そして現代の映画産業全般に対する嫌悪感を公言してきた。映画『ゴッドファーザー』3部作、監督兼プロデューサーである彼は、特にマーベル作品やその映画フランチャイズの大ファンではない。
「かつてはスタジオ映画がありました」と、彼は2022年のGQ誌のインタビューで語っている。彼は続けて「今は、マーベルの写真があります。マーベルの映画とは、違うものに見えるように何度も何度も作られる、プロトタイプの映画のようなものです」と語った。
この業界で50年以上のキャリアを持つコッポラ監督は、映画というメディアが、長年かけて変貌を遂げてきたことを目の当たりにしてきている。
それを踏まえ、別のファンがインスタグラムで、10年後の映画業界は、どうなっているのか、と質問した際に、コッポラ監督は「大きな映画館で見られる、素晴らしく、光り輝く映画。私の直感では、私たちは黄金時代を迎えようとしています」と、映画業界に対し、大きな期待を抱いているようだ。
映画『バービー』は、8月11日に日本公開される。映画『オッペンハイマー』の日本公開は未定となっている。
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