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『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の登場人物は実在する?

フランク・アバグネイル
フランクアバグネイルGetty Images

映画の真相について言えば、フランク自身は、この映画の内容は約80%が正確だと述べている。

フランク本人や、他の情報源を照らし合わせると、彼の生い立ちに関する点は、ほとんど真実のようだ。しかし、いくつかの変更もある。フランクはひとりっ子ではなく、4人兄弟の1人。両親の離婚は事実だが、フランクの幼少期の大半は、父親シニアと暮らしていた。

さらに、10代で詐欺を始めた彼は、父親のクレジットカードを使用し、3,400ドル以上を請求したことから始まった。その後、フランクは逃亡を図り、父シニアとはそれから会っていない。

また、母親は再婚しておらず、飛行機内でFBIから逃亡を図った際には、トイレからではなく、機内に食べ物や飲み物が運び込まれるサービスドアから逃亡したと話す。

FBIと言えば、俳優トム・ハンクスが演じたカール・ハンラティ。彼は、フランクの事件を担当した複数の捜査官を、一人にまとめた架空のキャラクターだという。

実際の捜査官はジョー・シェイという名のFBI捜査官であり、ジョーは既に他界。フランクは、ジョーが亡くなるまで友人として交流していた。また、FBI捜査官のジョーは、生きていた時に、自身の名が映画に使用されることを拒否していた。

そのため、カール・ハンラティ捜査官というのはこの物語のために作られた人物となった。

また、フランクは、映画の脚本には深く関わることはなかった。フランク本人は本作が観客に対し「家族や子供時代、そして離婚についての重要なメッセージ」を説くことを望んでいた。

そして彼は、スピルバーグ監督こそ、自分が人生の短期間で経験した、衝撃的な出来事を語るのに最も適した映画監督だと主張している。

フランクの話にはある種の説得力がある。当時この話に多くの人が関心を寄せていたのは事実だ。しかしこの物語が、本当に真実であるのかについては議論の余地がある。

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