社会派の米国人監督が
北朝鮮の実像に迫る
撮影は製作陣のほかにも、地下に潜りながら活動する人々によって行われ、一部の登場人物の詳細は安全のため伏せられている。
さらに、世界に北朝鮮の実態と伝え続ける脱北者の人権活動家イ・ヒョンソが自らの意思で捨てた故郷・北朝鮮への郷愁や離ればなれとなった友人への思いを語り、数多くの脱北者やその支援者、そして、『シティ・オブ・ジョイ 世界を変える真実の声』(2016)も手掛けた社会派の米国人監督マドレーヌ・ギャビンも登場。過酷な北朝鮮の実像に迫っている。
一方、韓国へ亡命したソヨン・リーは、息子のチョンを呼び寄せようとブローカーと連絡を取り続けている。刑務所に収監された後に脱北した彼女は、もう何年も息子の顔を見ていない。ついに脱北決行の日が来るが、チョンは中国で消息を絶つ。しかしながら、そのブローカーは悪徳で、チョンを裏切り当局に通報、身柄を拘束されてしまう。
最悪、彼は強制送還され、強制収容所行きとなる。それでもソヨンは希望を捨てず、いつか必ず息子と再会できる日を待ち続けるのだ。