ゼロ・グラビティ 【ネタバレあり】あらすじ
船内の乗組員は宇宙服を着用していなかったため、全員窒息死を遂げていたのだ。2人はエクスプローラー号を離れ、近くにあるISS(国際宇宙ステーション)を目指すことに決めた。ISSへと向かう途中、コワルスキーはライアンを励ますために家族の話をする。しかし、ライアンには幼い娘を事故で亡くした過去があり、生きるモチベーションは次第に低下していく。
ISSもまた、宇宙ゴミによって破壊されていた。コワルスキーは計画を変更し、ISSにあるソユーズ宇宙船を使って、中国の宇宙ステーションである「天宮」を目指そうと計画。そんな矢先、2人はトラブルに見舞われる。
ISSに到着する間際、コワルスキーの宇宙服が燃料切れを起こし、2人は猛スピードでISSの船体に衝突してしまったのだ。2人はISSから伸びるロープに掴まり、投げ出される寸前で踏みとどまる。しかし、ロープには2人を支えられるほどの強度がない。コワルスキーはにロープから身を離し、自らの命を捨てて、ライアンを救うのだった。
ISSに入ったライアンは、ソユーズ船に乗り込むも、燃料不足のため、起動しない。ISSでは火災が発生し、ライアンの酸素も残りわずか。最後の望みをかけて、無線を使って地上にコンタクトをとると、アニンガという女性と繋がった。
無線からは赤子の鳴き声が聴こえる。ライアンは死んだ娘に思いを馳せ、生きることを諦めかける。すると、突然コワルスキーが現れる。彼はライアンを勇気づけ、ソユーズ船を起動させるための方法を伝授し、再び姿を消す。それはライアンが見た夢なのだった。
ライアンは、夢でコワルスキーに教わった方法でソユーズ船を発進させ、天宮にたどり着く。天宮もまた宇宙ゴミの影響で廃墟と化しているが、幸いなことに、付属の宇宙船「神船」は無傷だ。神船に乗り込んだライアンは地球に帰還するため、超高温度の大気圏に突っ込む。神船はボディから火を噴きながら力強く下降していく。ライアンは娘とコワルスキーの姿を思い出し、生存への強い意志を見せる。
無事大気圏を抜けた神船は、湖に着水。ライアンは水をかきわけて陸にたどり着くも、重力の影響で立ち上がるのに苦労する。それでもやっと身を起こしたライアンは、久方ぶりの地球の空気を存分に味わうのだった。