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アカデミー賞、2026年に新設される賞とは? 映画製作において不可欠な役割を担う分野とは? 徹底解説

text by 柄澤亮汰

3月11日に開催され、話題となった第96回アカデミー賞授賞式。そんなアカデミー賞の選考・授与などを行う映画芸術科学アカデミーが、2026年の第98回アカデミー賞から「キャスティング賞」を贈与することがわかった。今回は米colliderを参考に、アカデミー賞の新しい賞である「キャスティング賞」について解説していく。

「キャスティング賞」が評価する内容は?

第96回アカデミー賞で主演女優賞を受賞したエマ・ストーン
第96回アカデミー賞で主演女優賞を受賞したエマストーンGetty Images

3月11日に第96回アカデミー賞授賞式が開催。日本映画も大きく健闘し、特に『ゴジラ-1』、『君たちはどう生きるか』がそれぞれ視覚効果賞、長編アニメ映画賞の受賞を果たした。また、『インセプション』や『インターステラー』などで、時間軸を自由に操る作風を持つノーランが初めて監督賞を受賞した。

そんな映画芸術科学アカデミーでは、24年ぶりに、全く新しい賞が創設される。それは、2026年より開催される第98回アカデミー賞から贈与が開始する「キャスティング賞」である。

「キャスティング賞」は、映画監督やプロデューサーから依頼を受け、出演する俳優陣をキャスティングする役目を担うキャスティングディレクターのためのオスカーだ。

彼らは映画製作には欠かせない俳優陣を選ぶという裏方でありながら非常に重要な役目である。

これは、アカデミー賞にとって2001年の長編アニメ映画賞以来実に24年ぶりの新賞の創設となる。つまり第98回アカデミー賞からは、作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、脚色賞、撮影賞、美術賞、音響賞、編集賞、視覚効果賞、歌曲賞、作曲賞、衣装デザイン賞、メイク・ヘアスタイリング賞、長編アニメ映画賞、短編アニメ映画賞、国際長編映画賞、短編実写映画賞、長編ドキュメンタリー賞、短編ドキュメンタリー賞、そしてキャスティング賞の全24部門となる。

アカデミーCEOのビル・クレイマー氏とアカデミー会長のジャネット・ヤン氏は「キャスティング・ディレクターは映画製作において不可欠な役割を担っており、アカデミーの発展とともに、キャスティングを評価し、称える分野に加えることを誇りに思います」と述べ「私たちは、キャスティング・ディレクターのメンバーが、このプロセスを通じて献身的かつ勤勉であったことを祝福します」と語った。

この賞は、2025年の最優秀作品を讃える2026年の第98回アカデミー賞で初めて授与される予定である。

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