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細部に宿るジャッキー・チェンの遺伝子

© Universal Pictures
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本作は、スタント・コーディネーターのブラッドリー・ジェームス・アランに捧げられている。

アランは、『キック・アス』(2010)以降のマシュー・ヴォーン全作品のアクションを担当。さらにMCU映画から『パシフィック・リム』(2013)まで、数多くの作品で活躍していた一線級のアクション・コレオグラファーだったが、2021年に急逝してしまった。

『シャン・チー』(2021)や『キングスマン ファースト・エージェント』が遺作と伝えられていたが、『アーガイル』にも企画段階で参加しており、これが実質的に最後の作品となるようだ。

アランは、もともとジャッキー・チェンのアクションチームに所属しており、その小道具使いやカット割りのテンポにジャッキーの遺伝子を感じさせるものがあった。本作は、アクション界に革命を起こしつつあったブラッドリー・ジェームス・アランの集大成としても見逃せない作品となっている。

『キングスマン』は、マーク・ミラーのコミックが原作だったが、『アーガイル』は、ジェイソン・フークスによる映画オリジナル脚本となったことで、より自由度が増し、マシュー・ヴォーンらしさも濃くなった。その上で、今後の展開を期待させるリンクも示唆しており、まだまだツイスト&サプライズが仕掛けらているようだ。その驚きをリアルタイムで体感するためにも、早めの鑑賞をおすすめしたい。

(文・灸怜太)

【作品情報】
『ARGYLLE/アーガイル』
絶賛公開中
監督:マシュー・ヴォーン
脚本:ジェイソン・フュークス
製作:マシュー・ヴォーン、アダム・ボーリング、ジェイソン・フュークス 、デヴィッド・リード
製作総指揮:アダム・フィッシュバック、ジギー・カマサ、カルロス・ペレス、クラウディア・ヴォーン
出演:ヘンリー・カヴィル、ブライス・ダラス・ハワード、サム・ロックウェル、ブライアン・クランストン、キャサリン・オハラ、デュア・リパ、アリアナ・デボーズ
with ジョン・シナ and サミュエル・L・ジャクソン
配給:配給:東宝東和
© Universal Pictures
公式サイト

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