「たとえ地の果てでも、必ず俺が連れて帰る」ラストのセリフが持つ重み
再び訪れたアフガニスタンは、タリバンがさらに勢力を強めていた。アーメッド一家も居所を変えながら、なんとかタリバンからの追っ手から逃れる日々を送っていた。
アーメッド一家探しのために、軍の協力を仰ぐが拒否され、たった独りでの捜索を余儀なくされるキンリー。そして、とある街で、自動車整備士として働いているアーメッドと接触する。そこにはタリバンが、あと数メートルに迫っていた。
キンリーとアーメッド、そしてその妻と幼い子どもは、決死の逃亡劇を繰り広げる。ダム上部の道路に追い込まれた4人。必死の抵抗を見せるが、ついには弾切れし、“もはやここまで”と目をつむるキンリー。
そこに現れたのが、エディ・パーカー(アントニー・スター)が率いるヘリ部隊だった。掃射攻撃によってタリバンを一掃し、そのヘリで救出されるキンリーとアーメッド一家。
かくしてキンリーのアーメッド救出作戦は成功裏に終わる。しかし、物語はここで終わりではない。
最後、「たとえ地の果てでも、必ず俺が連れて帰る」という言葉とともに、アフガニスタンで実際に起きている出来事を示しているのだ。
2021年に米軍がアフガニスタンから完全撤退したこと。それによって2021年、タリバンが政権を掌握したこと。加えて、タリバンによって、100人以上の通訳やジャーナリストが処刑されたことが記されている。